嘉義旧監獄宿舎群は、日本統治時代の1919年に建てられた刑務所職員の日式住宅の宿舎がリノベーションされたもの。当時は、刑務所職員とその家族の住居であったが、1994年の嘉義刑務所が他の場所に移転した後は、多くの住戸が空き家となり、老朽化が進んでいた。この宿舎群の一角が2015年に歴史建築に、2021年にはこの宿舎群全体が集落建築群として登録されている。
嘉義市政府は2016年から、この地で「木都2.0工作聚落」プロジェクトを開始した。民間の資源と技術を導入し、空き家だった日式住宅を、徐々に木工のワークショップを行うスペース、アーティストや職人のアトリエ、展示スペースなどにリノベし現在の姿にしている。また、一部の住戸には現在も住民が居住しており、過去と現在が共存する独特のコミュニティを形成していることも、この宿舎群の大きな特徴である。
「木都2.0工作聚落」の中で、この宿舎群は単なる歴史的建造物の保存と再利用にとどまらず、嘉義市の木工産業や文化創意の拠点としての役割を果たしている。こうした文化的資源の活用による持続可能な地域再生のモデルとしての取り組みが評価され、2023年には日本のグッドデザイン賞を受賞している。また、2025年には、台湾文化部が文化創意を進めるための「百大文化基地」の一つに選定された。(訪問年月:2025年2月)
- 文化資産登録名称:嘉義舊監獄暨宿舍群
- 文化資産分類:聚落建築群 建物種類:近代宿舎
- 指定登録年月:2021年1月
- リノベ設計:張玉璜建築師事務所
- 文化資産登録名称:嘉義第二司法新村(宿舎群の一部)
- 文化資産分類:歴史建築 建物種類:宅第(住宅)
- 指定登録年月:2015年1月

△日式住宅を骨格の骨組みだけにスケルトン化し、その構造や工法を屋外展示している。

△「木都2.0工作聚落」プロジェクトの拠点施設である「実験木場」。

△イベントスペースにもなる実験木場。

△2棟ある実験木場のもう一つの棟。

△木工のワークショップ空間、アトリエ、展示空間がある「福樟良材木創工坊」。

△木工のワークショップ空間。

△木工展示空間。

△木工道具の展示。

△植物を扱うワークショップや展示室が入る棟。

△歴史建築に登録されいている「嘉義第二司法新村」の妻側の外観。

△嘉義第二司法新村の街並み。

△木都2.0工作聚落のサイン。

△宿舎群のマップ。地図の右半分が宿舎群。色付きの建物がリノベされた施設で、薄いグレーの建物は今でも住まわれている住宅。
▽隣にある獄政博物館についてはこちらから。
