国家人権博物館は、白色テロ時代に政治犯の交流と裁判、刑の執行が行われていた建物群がリノベーションされ2018年に人権教育施設としてオープンした。その前には、国防部軍法学校と軍事局、軍法裁判所が共同で利用し、法廷と看守所があった。1951年からは政治犯の拘禁および軍事裁判を目的とした収容施設となり、主に思想犯とされた市民、知識人、学生らが収容されていた。1987年に戒厳令が解除された後、施設としての稼働は終了し、2007年に歴史建築として登録された。
当時の看守所構造が原形に近いかたちで保存されており、独房、軍事法廷跡、取調室、監視塔など大小約20棟の建物が残され、見学ができる。また、白色テロ時代の被収容者に関する裁判記録、書簡、日記、証言映像の展示やガイドツアーを通して、教育活動や記憶の継承がされている。(訪問年月:2025年5月)
注:白色テロとは、二・二八事件以降の戒厳令下において、中国国民党政権が反体制派に対して行った政治的弾圧のこと。
- 文化資産登録名称:新店二十張景美軍事看守所
- 文化資産分類:歴史建築 建物種類:衙署
- 指定登録年月:2007年12月
- リノベ設計:林經國建築師事務所

△博物館園区のエントランにあるインフォメーションセンター。

△インフォメーションセンターにあるグッズコーナー。

△博物館のメイン施設である収容施設の正面外観と狭い入口。

△収容施設の全体外観。有刺鉄線や見張り台がみえる。

△面会室の展示。

△収容房の廊下。

△雑居房の様子。

△洗濯室とアイロン台。

△元兵舎だった建物群。人権に関する常設テーマ展示や関する企画展示が行われる。

△元兵舎だった建物群。

△人権に関する常設テーマ展示の様子。

△鉄格子などで当時のイメージを喚起させる展示。

△人権に関する企画展示。当時の様子を再現する。

△ミュージアムショップとカフェの建物。

△人権に関する書籍やグッズのショップ。

△カフェコーナー。

△命を絶った被収容者の銘板。

△博物館園区のガイドマップ。
