磯永吉小屋は、日本統治時代の1925年に建てられた旧台湾総督府高等農林学校作業室で、リノベーションされ2017年にオープンした。2009年には市定古蹟に登録されている。2025年はちょうど100周年ということで、記念展示や周年事業が行われている。
当時は磯永吉と助手の末永仁が蓬萊米を開発した農業実験施設であったが、戦後も国立台湾大学農学院の一部として使用された。建物は木造平屋建て切妻屋根の日本的なもので、室内には作業室、準備室、実験具保管室、暗室などがあった。
磯永吉小屋の展示では、当時使用された実験器具や資料、蓬萊米の系譜、稲作改良の過程などが紹介され、当時の農業研究と蓬萊米の開発の実態に触れることができる。(訪問年月:2025年6月)
注:磯永吉は26歳で台湾に渡り、日本のコメの在来品種を交配させて台湾の気候に合った蓬萊(ほうらい)米を開発しその後の台湾の台所を支えたレジェンドである。

△建物の外観。全体的に古びた感じもするが、いい感じに味がでている。

△入口部分。入口ドアと比較すると建物の高さが結構高いのが分かる。

△前面の屋根付き通路。こちらもいい味が感じる。

△入口ホールの様子。壁面構造の様子や高窓、中二階の空間構成が分かる。

△展示空間。

△さまざまな実験器具が展示されている。

△実験器具。

△磯永吉小屋の周りには台湾大学キャンパスでありながら広大な農場があり、そこにも100周年のサインが設置されている。

△レジェンド磯永吉の銅像(右側)。
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