桃園軌道願景館は、日本統治時代の1936年に新竹州農民協会によって建てられた桃園農場肥料配給所をリノベーションして2018年に鉄道博物館としてオープンした。かつては工場、国際通運(1938年日本通運に改組)の倉庫など3棟で構成されていた。工場には発電機や肥料を作るための機械があり、倉庫には肥料が保管され、新竹州の農家に販売されていた。戦後は台湾省急行公司の桃園貨物倉庫に移管された。2016年には歴史建築として登録されていた。
倉庫は日本統治時代の赤レンガ造りの建物で、木造トラス屋根やアーチ型の装飾が特徴である。屋根にある通風を考慮した三角窓、レンガ壁、「桃園7号」の看板などの歴史建築としての痕跡が残されている。
館内は、桃園市の鉄道の将来像の展示や鉄道に関する歴史、技術、施設等の展示がされている。実際に乗車できるミニ電車が館内を走り、電車の運転を体験できるコーナーもあるなど親子で楽しめる。また、屋外広場には地下鉄トンネルを掘削する実物シールドマシンが展示されている。(訪問年月:2023年10月)
- 文化資産登録名称:桃園車站舊倉庫
- 文化資産分類:歴史建築 建物種類:産業
- 指定登録年月:2016年6月
- リノベ設計:林志成建築師事務所
△道路側からの全体外観。屋根に通風を考慮した三角窓が見られる。
△屋外広場からの外観。
△講演もできる展示ホール。レンガ壁やトラス小屋組がよく分かる。
△館内を走るミニ電車。
△2階からみる。トラス小屋組の様子がよく分かる。
△桃園市の鉄道の歴史展示。
△桃園市の鉄道の将来像の展示.
△1913年に建設された当時の桃園駅の建築模型。
△地下鉄トンネルを掘削する実物シールドマシン。