卓也竹園町は、1935年に日本統治時代末期に建てられた日本家屋のリノベーションで、当時は台南州の官僚宿舎として使用されていた。この地区にはかつて多くの日本家屋が建ち並んでいたが、庭付きのこの一棟だけが現存し、他はすべて取り壊されていた。台南市は、この歴史的価値を持つ建物の保存と再活用を目的に「卓也小屋」にリノベーションと管理・運営を任せている。
台南市もかつて藍染産業が盛んな地域であったため、この場所も藍染をコンセプトにリノベーションされ、藍染ショップ、カフェ、藍染体験ができる施設となった。そのデザインテイストは、三義にある卓也小屋と同様に、小物や色合いのディテールが調和し、可愛らしさを感じさせるものとなっている。伝統的な藍染め文化を体験でき、歴史ある日本家屋の風情を感じられる魅力的な空間である。
※「卓也小屋」は、苗栗県三義を拠点とする藍染めの伝統工芸ブランドで、藍染教室や宿泊施設、レストランなどを展開している。
△日本家屋と庭とファサードデザイン、小物がマッチしている。
△カフェと日本家屋への入口部分。
△テラス席。日本家屋のやさしい雰囲気ともマッチ。
△室内側からの眺め。
△畳の部屋のカフェ空間。
△看板のデザインも統一されている。