西門紅楼は、日本統治時代の1908年に台湾初の公設市場として建設された歴史建築物をリノベーションしショップやカフェが集まる文化創意の複合商業施設として、2007年にオープンした。
建物は日本人建築家によるもので、入口ホールは東洋の風水思想をといれた八角堂(八角楼)、主体部分はキリスト教会から影響を受けた十字型(十字楼)をしており、東西の文化が融合した設計スタイルである。この市場は、当時は冷蔵設備を備えた画期的な施設であったが、戦後は国民党政府の所有となり「紅楼映画館」としてエンタメの場ともなっていた。建物の老朽化や2000年の火災などを経たが、1997年に台北市の古蹟に登録されていた。
施設にはカフェ「西門紅楼茶坊」、台湾グッズショップ「西門紅楼精品区」、文化創意産業の育成拠点である「16工房」、八角楼の2階「二楼劇場」などが入居している。週末になると、舞台公演や展示会が、広場ではマーケットが開催され、訪れる人にさまざまな楽しみを提供している。
2008年に「台北市都市景観大賞のなかの歴史空間活性化賞」を受賞し、2010年には「都市彩粧公共空間類」金賞を受賞している。(訪問日:2024年2月)
△十字型(十字楼)側の建物と全面広場。側面からも入口がある。屋根の一部はガラスに変えられている。
△カフェと客席。
△十字型(十字楼)のショップへの入口。
△さまざまなショップが集まる1階。ガラス屋根からの日差しが明るい雰囲気をつくりだしている。
△2階からの眺め。
△2階にあるギャラリー。
△台湾グッズを扱うショップ。
△台湾グッズを扱うショップ。
△施設全体のパース。十字形をしているのがよく分かる。
△フロアマップ。