台南美術館第一館は、日本統治時代の1931年に建設された元台南警察署を美術館にリノベーションしたものである。元の警察署は、数々の増築を経て複雑な2階建ての建物となったが、それでも、警察署としての機能としては足りなくなったため、別の場所に移転されたことによって役割を終えた。1998年には台南市の古蹟に指定され、リノベされて美術館として2019年にオープンした。
元の建物は、外壁にレンガが用いられたRC造の建物で中庭を囲む配置で、アールデコ調の建築様式を特徴としていた。これは、当時の台南州技師の梅澤捨次郎の設計である。
リノベーション設計では、この元警察署建物(旧館)の裏手に地上3階、地下1階の新館を増設し、中央のガラスの廊下で旧館と繋げている。総展示面積は約1,500㎡で、10室の展示室、ワークショップ、カフェ、ショップ、収蔵庫、文化財修復スペースなど、多機能な文化空間があり、1階には建物の歴史や構造を紹介する展示室もある。

△美術館の全体外観。手前は2階建てRC造の旧館で、奥に3階建ての新館が見える。

△旧館のエントランス部分。

△旧館の側面。

△3階建ての新館(左)と旧館。両者をつなぐガラス張りの廊下がある。

△旧館の中庭。ガジュマルの樹の周りの植栽もかわいい。

△旧館の中庭。カフェのテラス席にもなっている。

△旧館と新館をつなぐ空間。

△旧館と新館をつなぐ空間構成。

△展示空間。天井には小屋組がみえる。

△旧館側にあるカフェ。

△旧館のエントランス部分の階段は映えるしかけが。

△フロアマップ。左下の中庭があるのが旧館部分で、その左上が新館。