向陽心苑は、日本統治時代の1910年代初頭に建てられた日本陸軍の軍病院(衛戍病院北投分院)の建物をリノベし、2023年にオープンした展示・就労支援施設である。
この病院は、北投温泉を利用した軍人の療養施設で、日露戦争の負傷兵なども受け入れていた。戦後は国民党軍の病院として利用され、病院の宿舎などを軍医関係者の住宅に転用したことが、隣接する眷村「中心新村」の形成にもつながった。建物は1998年に台北市の市定古蹟に指定された。
建物は平屋建ての木造建築で、風通しを確保する回廊や床下の通気を考慮した高い基壇など、台湾の気候に対応した構造が特徴。
リノベ後は、軍病院の歴史を紹介する展示施設として公開されるとともに、障害者の職業訓練や就労を支援する施設にもなっている。施設内では文化創意商品の販売や体験活動なども。
△中央に切妻屋根の玄関を設けた旧軍病院の正面ファサード。
△階段を上った高台に建物が建っている。
△赤い瓦屋根と淡い緑色の木製建具が特徴。
△建物の裏側。屋根の下に設けられた長い回廊も特徴。
△軍病院の歴史を紹介する展示室。
△戦後の軍病院の組織変遷を紹介する展示室。歴代院長の写真や年表が並ぶ。
△軍病院の建物に使われていた木材や建具などを紹介する展示室。
△文化創意商品の販売スペース。カフェコーナーもある。
△屋外に設けられた絵馬掛け。健康や長寿、幸福などを願う絵馬が並ぶ。
△温泉を利用した足湯施設「滌心池」。
△向陽心苑の施設案内図。